LinkedIn(リンクトイン)というSNSを知っていますか?
ビジネス系のSNSで数年前にちょっとだけ話題になった、くらいは知っていたり、あるいはアカウントだけ昔作ったけど、全然触っていない・・・という人もけっこういるのではないでしょうか。
このSNS、(過去にも何度かプチブームがあったようにも思いますが)今またじわじわと注目を浴びるようになってきています。
社内外問わず、仕事仲間と他にない形でのコミュニケーションをとれるツールでもあり、このブログ的にもないがしろにはできないプラットフォーム。
そこで今回は、LinkedInの概要や活用法について解説していきます!
この記事を読むと・・・
●LinkedInがどんなSNSかわかる
●LinkedInの始め方・活用法がわかる
●ビジネスの世界の新しいつながりを作るきっかけになる
もくじ
LinkedInについて、ざっくり知ろう
LinkedInの起源とユーザー数
LinkedInは、2003年にアメリカでリリースされてスタートし、2011年にMicrosoftに買収されました。
ビジネスに特化したSNSの代表格として少しずつユーザーを増やし、現在はアメリカを中心に世界で7億人を超えるユーザーを抱えるSNSに。
仕事やキャリアに関する情報収集、情報交換の場として主に活用されています。
ビジネスシーン特化型のSNS
LinkedIn最大の売り(というか趣旨とも言えますが)は、ここまででも何度も書いている通り、ビジネスに特化したSNSであるということです。
- 基本的には本名で登録して、所属やスキル、実績などを掲載
- 同僚やクライアントなど、ビジネス上の付き合いの相手か、近い業種・職種の人、自分の仕事に有益な発信をしている人とつながる
- 個人的(家族や趣味・遊びのこと)な投稿は基本的にしない
などの特徴が挙げられます。
投稿の内容も他のSNSと違ってビジネスやスキル・キャリアアップに関する内容がほとんどで、名刺やポートフォリオがわりに活用している人も多くいます。
アメリカでは、名刺交換ではなく「LinkedInでつながりましょう」という文化が定着している、なんて話も聞きますね。
日本では、仕事上のつながりの相手にFacebookで友達申請することもあるようですが、LinkedInの根付いたアメリカでは考えられないようです。
ビジネスの関係の人に、プライベート空間であるFacebookを見られるのに抵抗がある・・・という人には、うってつけのSNSと言えるのではないでしょうか。
日本人の利用状況は・・・?
世界的にはTwitterを上回るほどのユーザーを誇るLinkedInですが、日本では約200万人と、まだまだ利用者が多いとはいえない状況。
アカウントを持っているだけという人も多いと考えると、アクティブユーザーはこの半分にも満たないかもしれません。
しかし、LinkedIn側も日本のユーザー獲得には力を入れるようになっており、LinkedIn Japanの代表を務める村上臣さんがメディアなどにもたびたび登場しています。
少し前のClubhouseのような爆発力は当然ながらないものの、今また少しずつ話題に上るようになってきていることもあり、ここからじわじわ広まっていくことも十分に考えられるのではないかと思っています。
LinkedInでやれること
基本的なSNSの側面
発信、受信、コミュニケーションといった基本的な要素は他のSNSと共通しています。
テキスト系のSNSで、字数制限は特にないこともあって、パッと見のUIはFacebookに似ていますね。
気になる投稿や記事をチェックする
まず、ページを開いて最初に目に飛び込んでくるタイムラインで、つながりのあるユーザーやフォローしたユーザー、あるいは興味のありそうな投稿が流れてくるので、まとめてチェックすることができます。
もちろん、自分の興味のある記事を検索で探すことも可能。
ビジネス特化型で、まだ日本での利用者も少ないこともあってか、投稿の平均的な質は非常に高いと思います。
文章や動画を投稿する
自分での投稿はテキストベース。
今では当たり前かもしれませんが画像や動画、外部リンクの掲載も可能です。
また、投稿とは別にブログという形で発信することも可能。
作品として残したい記事や、シリーズ的に発信したい場合などは、ブログを活用するのもおもしろいですね。
「つながり」と「フォロー」
他のユーザーとの接点は、「つながり」を増やすことで作っていきます。
ビジネス仲間や取引相手、あるいは気になるユーザーに「つながり」を申請し、承認されるとお互いフォローし合った状態になります。
ここは、Facebookの友達の概念と共通していますね。
また、つながりがなくても「フォロー」すれば一方的にそのユーザーを追うことができます。
これはTwitterやinstagramのフォローと同じですね。
ビジネス用SNSならではの使い方
キャリア形成・転職活動
投稿の内容もさることながら、ビジネス特化型SNSを象徴する使い方が、転職活動に利用できるということ。
転職情報がLinkedIn内に出ていて、そこから応募したり、企業とのやりとりも可能。
会社や、その会社で働く人の情報も得られると同時に、LinkedIn自体が履歴書としても機能します。
クリエイターであれば作品を載せてポートフォリオ代わりにすることもできますし、日々投稿していれば、価値観や人となりを伝える役目も果たしてくれますね。
eラーニングでスキルアップ
これもLinkedInの大きな特徴で、eラーニングの動画講義を受けてスキルアップをすることができます。
それぞれの分野の専門家が提供する、15,000を超えるコースが用意されていて、内容も特定のソフトの使い方やプログラミングなど特定の職種や業種をターゲットにしたものから、リーダーシップや話し方など、どんな職場でも活きる普遍的なものまで様々。
すべて動画で、いつでも見ることができるので、移動中などのスキマ時間に学べるのも魅力です。
企業にとっても魅力的なSNS
ユーザーにとって転職活動ができるSNSであるということは、裏を返せば企業にとっては採用活動ができるSNSということ。
企業ページを作り、そこから求人情報を発信したり、気になるユーザーにスカウトメールを送ってやりとりしたりすることができます。
ビジネスに意識の向いた求職者が多くいるだけでなく、高スキルだったり、海外志向のユーザーの割合が高いので、企業の採用活動で考えると、優秀な人材の密度の高い空間と言えます。
また、通常の転職サイトであれば「現在転職を考えている人=顕在層」がほとんどですが、LinkedInはあくまでもSNSなので、中長期的なキャリアアップを視野に入れて活動している転職潜在層にアプローチできるのも、企業にとっての魅力のひとつです。
TwitterでもFacebookでもない。「今こそ」LinkedInを使うべき3つの理由
前述のとおり、まだまだ日本国内での認知度が高くないLinkedIn。
身の回りに使っている人がいないし・・・という人も多いと思いますが、個人的には、SNSをビジネス活用したい人は、今こそLinkedInを始めるべき! だと思っています。
その理由を、3つに分けて説明してきます。
他のメジャーSNSはビジネスに向かない
TwitterやFacebook、instagramをビジネス用に利用している人も多いと思いますが、もともとその想定で作られていないため、ビジネスに適しているとは言えません。
まず、instagramは写真に特化したSNS。
画像を作り込んで情報発信している人も多くいますが、やはりテキスト系のSNSに比べると発信の手間はかかりますよね。
次に、LinkedInとUIが似ていて、実際にビジネス利用している人も多いFacebook。
しかし、完全なプライベート空間として利用している人も混じってしまうので、仕事で知り合った人と「じゃあFacebookで・・・」というと抵抗感を示されることもあるでしょう。
特にアメリカでは一般的に「FB=プライベート、LinkedIn=ビジネス」としっかり分けられているようです。
フォローし合う相手が「友達」と表現されていることからも、ビジネス利用を想定していないことがうかがえますよね。
Twitterも、国内ではビジネス利用している人がけっこういますね。
ビジネス用アカウントを運用して、同じくビジネス界隈の人とフォローし合えばそうした使い方も可能です。
しかし、こちらもプライベート利用の人とどうしても混ざってしまううえに、匿名アカウントも多く(というか日本では多数が匿名)、情報の質が高いとは言えません。
LinkedInなら、上記のような心配もない上に、これらのSNSを活用していない層のビジネスマンも多くいるので、やはり現時点でのユーザーは少なくても、ビジネス利用にはLinkedInをおすすめします。
早めに参加して、投稿しておくとつながりを作りやすい
「日本国内ではまだユーザーが少ない」というのもポイントで、今後定着していく可能性があるなら、今のうちに参加しておいて損はないよ、という単純な話です。
他のSNSがそうであるように、閲覧のみというユーザーも多いので、マメに投稿するとより一層SNS内での認知は高まっていきます。
また、コンテンツをきちんと読んでもらえる傾向も強く(もちろん、コンテンツに一定のクオリティがあればですが)、いいねなどのリアクションも盛んなので、今のうちに投稿する習慣をつけておくと、良いつながりを作っていきやすいのではないかと思います。
名刺文化が少しずつ衰退していきそう
新型コロナウイルス感染症の影響で、取引先と対面で接する機会は減りましたよね。特に都市圏は顕著だと思います。
そうなると、使われなくなってくるのが名刺です。
ここ1年くらい、ほとんど名刺交換していないという人も多いのではないでしょうか。
コロナが落ち着けば、対面する頻度は多少戻ると思いますが、それでもリモートで済ませられる打ち合わせはリモートで、という文化も色濃く残ることが予想されます。
LinkedInを始めてみよう!
LinkedIn登録の流れ
【1】まずは日本語版LinkedIn(こちらからリンク)へアクセス。
使用するアドレスと好きなパスワードを入力して、アカウントを作成しましょう。
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【2】続いて名前の入力。
実名登録が基本です。ビジネス上では本名と違う名前で活動している人は、そちらの名前でOK。
LinkedInだけのハンドルネームや偽名で登録できないわけではないですが、SNSの性質上、あまり意味はないように思います。
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【3】国と地域を選択。
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【4】仕事や所属している会社に関する情報を入力します。
ここも事実を入力しましょう。会社名を出したくないという方も、あまりこのSNSは向かないかも。
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【5】登録したアドレスに送られてくる認証コードを入力。
この時代、もう皆さん慣れっこだと思いますが、迷惑メールなどに分類されているかもしれないので注意しましょう。
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【6】アドレス帳に登録している知り合いのなかで、LinkedInユーザーがいればつながることが可能です。
後から設定することもできるので、連絡先を調整したい人はひとまず飛ばせばOK。
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【7】ここまでで入力した内容から、おすすめのユーザーが表示されます。
気になる人はこのタイミングでつながり申請してもいいし、一旦考えたいならこれも後でOKです。
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【8】自分の写真を設定します。
こちらも絶対に顔でないといけないわけではないですが、基本的には顔のわかるものをおすすめします。
実際に、ユーザーさんを見ているとほとんどの人が顔写真を載せていますね。
それこそ履歴書のように堅苦しくする必要もありませんが、ビジネスの場で出しても不自然でない程度に、自分のキャラクターが出る写真を使えるといいですね。
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【9】最後に、おすすめのコンテンツやeラーニングのコースを選択できます。
気になるトピックスが出てきたらフォローしてもいいですが、ラーニングの方は後でゆっくりチェックすればいいのではないかなと思います。
まとめ
LinkedInの概要はお分かりいただけたでしょうか?
英語文化も強いSNSなので、英語に苦手意識のある人は参入しづらかったり(といっても、日本語ユーザーももうかなりいます)、転職に対する欧米との感覚の違いもあってか、まだ日本での認知の低いLinkedInですが、SNSをビジネスに活かそうと思ったら非常に優れたプラットフォームであることは確かです。
日本は日本の形を築きながら、きっとこの先少しずつ定着していくんじゃないかと感じています。
「すごいビジネスマンがたくさんいるところに投稿するなんてハードル高い!」と思われがちなところもありますが、そこはSNSですし、肩肘はらずに楽しめばいと思います(かく言う僕も、ついこの間ちゃんと始めたばかりです)。
気になったニュースの感想や、仕事の経験から考えたこと、得たものを、ほかのSNSに書き込む感覚で投稿すればいいんです。
まだ見の周りに使っている人もほとんどいないし・・・と言わずに、だからこそ先に始めて一歩先を行ってみてはいかがでしょうか。
ぜひ、皆さんでLinkedInライフを楽しみながら、リアルの場では得られないものを獲得していきましょう!