あなたの所属している組織は「チーム」になれていますか?
このブログのテーマにもなっている「チーム」ですが、改めてこう聞かれると、答えに詰まる人も多いのではないでしょうか。
チームとして活動しているように見えて、よくよく見ているときちんと機能していない組織は、思いのほかたくさんあります。
反対に、大きな組織でも、うまく作ればきちんとしたチームになることができるんです。
そして「一人では達成できない、大きな目標」は、いくら人を集めて「グループ」を組んでも「チーム」になっていなければ達成できません。
逆に、ただのグループでも達成できることは、多くの場合一人でも時間さえかければできるということ。
今回の記事では、改めて「チーム」の定義と作り方について解説します。
自分の組織が、「チーム」として機能しているか、機能していなければ、何が足りないか、この記事で見直してみてください。
もくじ
「チーム」の定義を再確認しよう
「チーム」と「グループ」の違い
まず、チームの辞書的な定義について確認しておきましょう。
「チーム」は「ある目的のために協力して行動するグループ」。
そして、グループの定義は「共通の性質で分類した、人や物の一団。群」。
つまり、「◯◯をやる人たちの集まり」にとどまっていたら、ただのグループに過ぎないということです。
サッカーチームでも、全員が「ゴールを奪うこと」という目的を共有していて、そのために協力して相手からボールを奪い、前に運ぶ動きをしますよね。
フォワードは「攻める人」、ディフェンダーは「守る人」というざっくりした役割(グループ)でくくることはできますが、目的が明確だからこそ、フォワードの選手もシーンによっては守るし、ディフェンダーの選手もシーンによってはシュートするんです。
自分たちが「チームとしていい働きができていない」と感じる場合は、まずは、「自分たちが何を目指すのか」が本当に共有できているか、そこから再確認してみましょう。
「チームビルディング」と「チームワーク」の違い
もうひとつ、ただのグループから本当のチームとなるためのカギがあります。
これを説明するために、「チームビルディング」と「チームワーク」の違いを説明しましょう。
まず、「チームワーク」は、ひとりでできない仕事や目標に、チームの力を合わせて取り組むことです。
10時間かかる仕事を5人で2時間ずつやるのも、Aさんが企画してBさんがその企画を売り込む、というのもチームワークということになります。
ワーク(タスク)に焦点が当たるのが特徴と言えますね。
「チームビルディング」はここに時間軸の概念が加わり、ワークではなくチームとメンバーに焦点を当てます。
ワーク(タスク)ごとの成果を最大化させることよりも、長期的に見てメンバーの一人ひとりが強みを最大限発揮し、大きな目標達成を目指すのがチームビルディングなんです。
チームワークを重視して100点をとるよりも、目の前の仕事が80点になったとしてもその先120点を取れるチームになるための選択をしていくこともある、ということです。
(もちろん、その80点が最低限求められる水準を下回ってはいけませんが)
この「時間軸」という考え方が、見落としがちな「チームになるためのカギ」となります。
チームビルディングの考え方は、こちらの記事でも紹介しています
チームになるために必要なもの
チームワークをとるか、チームビルディングをとるか
上では相反する要素のように紹介しましたが、チームワークもチームビルディングも、チームには当然必要です。
しかし、どちらをとるのか、選択しなければならない場面があるのも事実です。
たとえば、あるプロジェクトの仕切りを、その道20年のベテランがやるか、マネージャーとして将来を嘱望されている3年目の若手がやるか、という場面。
そのプロジェクトのことだけを考えれば、ベテランが仕切りをやって若手がサポートに徹したほうが結果が残せるでしょう。
「チームワークでそのプロジェクトを成功に導く」なら、その選択でOKです。
しかし、5年後、10年後を見据えて、より大きな目標の達成を目指すなら、一時的なパフォーマンスの低下を許容してでも、若手に仕切りを任せるという選択を取ることも必要。
これが、チームビルディングの考え方ということになります。
チームワークだけを重視して活動していたら、短期的には結果が出るでしょう。
しかし、最初は並走していた、もしくは後ろにいた他のチームが、チームとしての力を伸ばしてくれば、当然少しずつ差をつけられることになります。
あるいは、上の例で出てきたベテランが引退したり、チームを抜けることになったりしたとき、一気に機能しなくなってしまうかもしれませんね。
チームで継続的に結果を出していくためには、チームワークだけでなくチームビルディングの観点をもつことは必須条件なのです。
あなたの組織は「チーム」ですか?
ここまでの話を踏まえて、自分の所属している組織が継続性のある「チーム」になれているのか、あるいはただの「グループ」止まりなのか、改めて考えてみてください。
主眼となるのは、下記の2点。
●メンバーが目標を共有し、そこに向かって協力できているか
●中長期的な目線で、メンバーが最大限強みを発揮されるようなチームづくりができているか
誤解を恐れずに言いますが、これができていない組織には、大きな(一人では達成できない)目標の達成はできません。
せっかく色々な人材が集まっているのに、チームとして成果を出せていない、あるいは、今まで以上に高い目標に向かっていかなければならない、というリーダーの方は、ぜひ一度自分の組織のあり方を見直してみてください。
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